【700社に聞いた】9割の企業で「書類保管が業務を圧迫」。ペーパーレス化が進まない理由と失敗しない方法

  • 更新日: 2026年10月21日
  • 公開日: 2026年10月21日

DX(デジタルトランスフォーメーション)や働き方改革が推進される中、多くの企業が「ペーパーレス化」に取り組んでいます。しかし、実際に業務の現場を見渡してみると、未だに紙書類がオフィスを圧迫し、電子化した書類と紙書類の管理や手間に頭を悩ませているという相談を多くいただきます。

今回は寺田倉庫が独自に実施した最新の調査データをもとに、多くの企業が抱える書類管理の「リアルな実態」と、ペーパーレス化が途中で挫折してしまう構造的な理由、そしてペーパーレス化を進めるための最適解を解説します。

調査で判明「オフィスの書類管理で企業が真に困っていること」

現場の悲鳴:最も負担が大きいのは「スキャン後のデータ処理」「書類探し」

ペーパーレス化の過渡期にある現場では、日々の書類管理業務に膨大な工数が奪われています。

「日常の文書管理業務で最も負担・手間が大きいと感じる作業」を調査した結果、以下のような結果となりました。

  • 1位:データ後処理(スキャン、OCR、命名、格納など):43.4%
  • 2位:必要な書類の所在確認(探しても見つからない・時間がかかる):41.7%

これまでは『紙を受け取って、ファイリングして保管』という業務に、スキャン・適切なファイル名付けや階層ルールの統一といった業務が発生しています。

一つひとつの作業が積み重なると、本来業務へ影響し、また問い合わせ対応時に『あの書類どこいった?』と聞かれ、電子契約と紙契約の両方を捜索するなど、人海戦術で探し回る業務(下図 第3位 / 27.3%)も並行して発生しています。
紙の管理と電子化対応のダブルパンチで業務量が増加し、かえって業務効率が著しく阻害されている実態が浮き彫りになりました。 

最も深刻な悩みは「オフィススペースの圧迫」と「漏えい・紛失などのセキュリティ不安」

書類管理において企業が「真っ先に解決したい深刻な課題」として挙げたトップ2は、以下の項目です。

  • オフィスの保管スペース不足:36.7%
  • 紛失・持ち出し・漏えいなどのセキュリティ不安:31.7%

都心部をはじめとする坪単価の高いオフィスにおいて、執務エリアや会議室を「ただ書類を置いておくだけの書庫」として占有してしまうのは、大きな経済的損失です。

また、社内のキャビネットや棚に紙書類を放置しておく運用では、誰がいつ持ち出したかを把握しにくく、紛失や漏えいのリスクが常に付きまといます。施錠管理やアクセス権限の厳格化を自社運用のみで徹底することには、すでに限界が来ています。

加えて、部署ごとに書類の保管場所が分散していることで、契約書と関連書類の紐付けや履歴管理が曖昧になり、監査や問い合わせのたびに膨大な運用工数が発生する構造も、現場を疲弊させる大きな要因です。

では単にペーパーレス化すればいいのか?「理想」と「現場」のギャップ

「完全ペーパーレス化」できている企業はわずか数% 約8割がデジタルと紙の混在に停滞

世間ではペーパーレス化が当たり前のように語られていますが、実際に「完全ペーパーレス化」を達成できている企業は全体のわずか数%に過ぎず、全体の約8割の企業において「原則ペーパーレスだが一部は紙のまま」「紙とデータが混在している」という状態にとどまっています。

さらに、電子化と紙の保管ルールが部署や担当者ごとにバラバラになっており、社内管理が形骸化・煩雑化している企業が約半数を占めているのが現実です。

「すべての書類をデジタル化する」という理想を掲げつつも、契約書や重要書類の原本保管義務、取引先の都合などの理由から、現場には紙の運用が残り続けており、理想と現実の間で大きなギャップが生じています。

なぜ自社での「ペーパーレス化(一括電子化・システム導入)」は挫折するのか?

多くの企業が課題を感じ、自社でペーパーレス化やシステム化を試みますが、なぜ途中で失敗してしまうのでしょうか。そこには2つの「高い壁」が存在します。

1.「自社でのスキャン」は工数がかかりすぎて現場が疲弊

「費用をかけずに自分たちでスキャンしてPDF化しよう」と社内プロジェクトを立ち上げる企業は少なくありません。

しかし、調査データによると、過去に自社で電子化を試みたものの、手間がかかりすぎて途中でお手上げ(挫折)になった企業が約30%にのぼります。(下図第2位)

実際の作業には、単にスキャナーに通すだけでなく「ホチキスやクリップの外し作業」「斜め補正や品質チェック」「検索用ファイル名の付与」「台帳へのデータ入力」など、膨大な前処理・後処理が発生します。また作業の手間だけでなく、「スタッフの教育・進捗・勤怠管理」や「業務の品質担保」といったマネジメントコストも内製化の大きなハードルになっています。

したがって、自社での書類スキャンは日常業務の合間に行うのは不可能な量であり、途中で放置されてしまうということが起こり得ます。

2.「一括スキャン(全電子化)」は費用が高額すぎて社内決裁が通りにくい

自社運用を諦め、外部のスキャン専業業者に「社内の紙書類をすべてスキャンしてほしい」と見積もりを依頼するパターンもあります。しかし、ここでも大きな壁にぶつかります。

調査における「ペーパーレス化やサービス導入に至らなかった理由」のトップ2は以下の通りです。

  • 1位:導入による効果(ROI)が見えにくく、社内決裁が通らない:20.6%
  • 2位:初期費用・月額費用が高く、予算を確保できない:20.4%

過去数年〜数十年分の書類を一括でスキャンしようとすると、見積もり金額は数百万〜千万円単位に跳ね上がります。

経営層からは「そこまで膨大なコストをかけて、過去の書類すべてをデータ化する必要があるのか?」と問われ、明確なROI(投資対効果)を示せずに稟議が流れてしまうのです。

成功企業の共通点:「保管×必要な分だけ電子化」のハイブリッド管理

自社スキャンや全書類の電子化は、「作業工数がかかりすぎる」「導入効果(ROI)が見えず社内決裁が通らない」「費用が高く予算が取れない」といった理由から、多くの企業が途中で挫折しています。

こうした挫折を避け、書類管理の最適化に成功している企業に共通しているのは、「すべての書類を今すぐ一括で電子化しようとしない」というアプローチです。

「閲覧頻度が低い過去の書類は、紙のまま外部の安全な倉庫に安く預ける」「その中で、業務上閲覧が必要になった書類だけを後からピンポイントでWebから電子化(スキャン依頼)する」という『保管×リモートスキャン』のハイブリッド管理こそが、初期費用と現場の手間を最小限に抑え、失敗せずに業務効率化を果たす最も現実的でスマートな選択肢です。

「真の解決策」となる寺田倉庫の【CLOUD CABINET】

「自社管理の限界」「高額なスキャン費用」「社内工数の不足」という企業の悩みをすべて解決するのが、寺田倉庫が提供する「クラウドキャビネット(CLOUD CABINET)」です。

物理的な倉庫保管と高度なデジタル管理システムを組み合わせることで、無理のない書類管理を実現します。

初期コストを抑える「オンデマンドスキャン(1ファイル単位)」

クラウドキャビネット最大の特長は、過剰な初期スキャン費用をかけずにスタートできる点です。

  • 普段は「箱単位」で外部倉庫へ安価に保管
  • 書類が必要になったら、専用Web画面から対象の書類を選択してボタン一つで「スキャン依頼」
  • 最短即日〜翌営業日にはWeb管理画面上でPDF閲覧・ダウンロードが可能

全書類を一括スキャンする必要がないため初期費用を大幅に圧縮でき、「必要な時に、必要な1冊・1枚だけをデータ化する」ことで、コストパフォーマンスを最大化できます。もちろん、現物の書類が必要な場合は箱単位・ファイル単位で手元に取り寄せることも可能です。

現場の手間をゼロに!準備から廃棄までワンストップの「フルBPO」

社内リソースが足りず、導入準備や運用に手を回せない企業でも安心です。寺田倉庫では、書類管理にまつわる泥臭い作業をすべて丸投げできる「フルBPO体制」を整えています。

  • 導入時の集荷・箱詰め・ホチキス外しなどの前処理代行
  • 検索性を高めるファイル名・メタデータ(台帳)の登録代行
  • 保管期限が切れた文書の機密溶解処理&「溶解証明書」の発行

面倒な作業を自社で行う必要は一切ありません。準備から日常運用、最後の廃棄処分に至るまでワンストップで任せられるため、現場の負担ゼロでスムーズな移行が可能です。

文書保管事業50年の実績が裏付ける最高水準の品質・セキュリティ体制

寺田倉庫の文書保管サービスは、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得した厳重な管理体制のもと運用されています。

  • 堅牢な保管環境:耐震・耐火構造、24時間監視カメラ、厳格な入退室管理
  • 高度なアクセス制御:システム上で部署・ユーザーごとの閲覧・操作権限を細かく設定可能

社内や簡易書庫に保管するよりも圧倒的に安全で、災害(BCP)対策や情報漏えい防止、内部統制・監査対応まで万全の体制を構築できます。

CLOUD CABINETの特徴一覧

自社管理の限界を感じたら、無理のないハイブリッド文書管理へ

自社管理の限界を感じたら、まずはご相談ください。

調査データが示す通り、社内リソースだけで大量の書類を完全管理することや、高額な費用をかけて一気にペーパーレス化を進めることは現実的ではありません。

重要なのは、自社の予算や業務フローに合わせた「現実的な運用設計」です。寺田倉庫では、無理に一括電子化を目指すのではなく、「外部保管 + 必要な分だけ電子化」をはじめとする、貴社に最適なハイブリッド運用の形を一緒に検討いたします。

「何から手を付けるべきか分からない」「自社に合う運用を知りたい」という段階から、ぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

CLOUD CABINET編集部

CLOUD CABINET編集部

文書管理に役立つ情報を発信していきます。 当編集部は、文書情報管理士・文書情報マネージャーなどの有資格者で構成されています!